我が家のLDKは2階にあります
これはインナーガレージにしたために、1階にスペースを確保できず、やむなく2階になったという経緯です
姫路では、メゾネットタイプのアパートの2階に住んでいて、いちいち玄関を入って階段を登るのが面倒だったので結構不安でした
そこで、一戸建ての2階リビングに実際に住んでみて感じたメリット、デメリットや、建てる際のポイント等をまとめていきたいと思います
2階リビングのメリット
①面積、部屋の形の制限が少ない
設計を開始するときに、2階の場合は階段の位置以外で部屋の形や広さを制限するものはありません
1階の場合は玄関や水回り、日当たりなど様々な制約を受け思い通りのLDKを配置しにくくなりがちですが、2階ではそんなことは気にしなくて大丈夫です!
極論を言ってしまえば、2階全面LDKなんてのもありです!
そのため、LDKを主役にした間取り設計ができ、より理想に近い空間を作ることができます
②見晴らしがいい
これも2階の利点です
部屋の位置、窓の位置をある程度思い通りに決められるので、一番見晴らしのいいところに最大開口を持ってくることができます!
我が家の場合は、リビングの窓から立山連峰を一望できる作りになっています!
1階では周囲の家などが邪魔でなかなか思い通りにはいかないところです
③天井のアレンジができる
1階と違いすぐ上が屋根なので、天井のアレンジが可能です
我が家はこのように、リビングの天井だけ片流れのスタイルにして、さらにクロスでデザインを加えることで広さを演出しています
このおかげで、2階は天井高2400mmですが、狭く感じることはありません
また、1階リビングでよくやられる吹き抜けとは異なるので、エアコンによる温度調整機能が効率的に作用します(吹き抜けのように他の階に熱が逃げません)
④生活空間が外から見えにくい
多くの一戸建てでは1階に主な生活空間があります
また、屋外の歩行者も1階と同じ目線を通行しています
2階に生活空間を移すことで、このような目線を完全に遮断することができます!
そのため、どんなにリビングでだらしない恰好をしていようが、ゴロゴロしていようが大丈夫なのです!
そういう意味では、本当にリラックスできます
⑤生活騒音からの遮断
これは2つの意味を持っています
- 1つは周囲の道路を走る車の騒音や、路上での話声などから距離を置けるので静かなリビングとなります
ゆっくり映画を見たり、クラシックを聴いたりと、繊細な音の変化も感じ取ることができます - もう1つは間取りにもよりますが、お風呂や洗濯などの自宅内の生活騒音からも距離を置くことができます
これは水回りを1階に配することで可能となり、意外とありがたいです♪
⑥客間とプライベートを分けられる
1階リビングでは、寝室は2階にできても、客間とリビングは同じフロアに配することになってしまい、来客時などはなかなかリビングで時間を使うことは難しくなります
2階にリビングを置き、客間を1階にすることで、客人スペースとプライベートスペースを完全に分断することができます
これにより、急な来客時にリビングが散らかっていても焦らずに済みますし、宿泊客の場合でもリビングを使ってくつろぐこともできます
2階リビングのデメリット
①毎日の生活に必ず階段昇降が加わる
これを運動機会ができてラッキーととるか、ただしんどいととるかで大きく変わってきますが、少なくとも1日1階は階段を昇降しなくてはなりません
また、来客時にもいちいち階段を下りて対応するなど、ひと手間必要になります
さらに、食料品などの重たい荷物をもって階段を上る必要もあり
②2階にもトイレは必要になる
主な生活空間が2階になるため、最低限トイレは2階にも必要になります
これだけでコストアップになってしまいます
その分、寝室から近くにトイレが確保されるのはありがたいところです
③宅配などの対応が遅れる
インターホンに対応するのが2階で、それから階段を下りて玄関まで行かなければならないので、少し時間がかかります
宅急便のお兄さんたちが慣れてくれるまでは、玄関につくまでに何回かインターホンを押されてしまいます
また、受け取った荷物も2かいまで運ばなければなりません
お中元、お歳暮シーズンなどはちょっと大変です😢
④バルコニーの配置には注意が必要
2階にある構造物としてはバルコニーが代表的です
洗濯もの干しをバルコニーに置く家庭も多いのではないでしょうか
日当たりのいい位置にリビングが配置できる代わりに、その位置にバルコニーを置きにくくなるという問題が発生します
洗濯ものを干す場合など、リビングからバルコニーをつなげると丸見えになってしまいます
我が家は洗濯物は庭干しにして、バルコニーはリビングの延長のテラスのような感覚で設計しました
これにより、窓を開ければバルコニーまでつながる広い部屋のように感じられます!
この辺は設計の工夫で克服できる部分かと思います
⑤リビング階段ができなくなる
階段の登った先が2階なので、リビングに直接つなげると違和感が生じてしまいます
そのため、今はやりのリビング階段という選択肢が選びにくくなります
また、階段からリビングまでの廊下が必要になるのでその分床面積をロスすることにもなってしまいます
リビング階段ができないので、もちろん吹き抜けなんかもできません
経験者が語る 2階リビングの必需品
①玄関電子錠、遠隔操作盤
②通話機能付き給湯器
③内線機能付き固定電話
ほぼ1階と2階の間で連絡を取り合う手段です(笑
①に関しては親族が来た時などに2階からカギを開け閉めできるのは非常に助かります
また、施錠確認機能も付いているので、閉め忘れもなく安心です
②、③に関してはあると便利です
いちいち階段を上ったり、でかい声を出さずに済むのはありがたいです
スマホで!なんて考えるかもしれませんが、意外と家の中でスマホは見なかったり、着信音に気付かなかったりします
経験者が語る 2階リビングにするときの注意点
①階段、廊下は可能な限り広く!
2階リビングの場合は荷物や食料品などを持って階段を上がらなければなりません
そのため、階段や1階の廊下はできる限り広くしておいた方がいいです!
狭いと荷物をもって通れなかったりぶつかったりと危険が増えてしまいます
階段は一般的に75-80cm幅で提案されることが多いかと思いますが、90cm幅くらいは欲しいところです
②階段、廊下の予算は惜しみなく!
ここは客人がリビングに上がる際に必ず通る空間なので、しっかりと予算をかけた方がいいと思います
階段はスケルトンタイプにすれば圧迫感を解消できますし、壁面も少しこだわれば贅沢な空間に仕上げることができます
我が家は階段脇の壁一面をエコカラットにしました
また、その壁面にスポットライトを2灯設置し、そこに写真を飾っています
階段本体もスケルトンタイプにしています
③1階に客間兼サブリビングを!
これは先の記事に書いた通り、2階まで上がらずに少し時間をつぶしたりゆっくりできるスペースを設けておくことをお勧めします
それ専用に部屋を確保するのはスペース的にも厳しいことが多いので、客間と兼用にした和室にしておくと使い勝手がいいかと思います
和室にしておけばソファーやベットなどなくても横になれるので、のちのちの家具代などを抑えることもできます
小さなちゃぶ台を置いておけば食事をとることもできます
お風呂上りにちょっと涼を取ることだってできて、万能選手です
④2階の収納の充実を!
2階リビングにすると生活必需品の多くは2階にストックされることになります
それらをしまっておくための収納スペースを十分に確保しておく必要があります
1階と違い、床下収納は使えないので、パントリーやリビング収納といった形で、しっかりとスペースを確保する必要があります
これを忘れると、いちいち階段を上り下りする羽目になります😢
まとめ
2階リビングについていろいろと書いてきました
設備の充実などやや予算は必要となりますが、その分設計の自由度や落ち着いた空間が手に入ります
それぞれの理想の家や建設時の重要視するポイントなどを吟味しつつ、リビングを設計してください
その中で、2階リビングも選択肢の中に入れてみてはいかがでしょうか。