今回は今年の初めに急逝した父の相続関連の話です
相続が発生したのが3月でしたが、すべての手続きが終わるのに半年かかりました
かなり大変な思いもしたので、誰かの参考になればと今回の経験をまとめてみます
父の資産
まずは父が遺してくれた資産についてです
・実家の土地、住宅
・遠方(本家周辺)の土地
・自家用車
・預金残高
・株式
このような感じでした
現金として遺してくれたものの比としては、預金残高:株式=5:95くらいで、ほとんどが株式でありすぐにつかえる現金は残っていない状態でした
今回の相続で困ったこと
まずは今回の相続で困ったことを書いてみます
暗証番号が不明だった
一番困ったことは突然死だったので暗証番号関連が全く不明だったことです
このため、銀行口座に残っていた残高は一切引き出せませんでした
現金がほぼ残っていなかった
次に困ったことは、現金がなかったことです
死亡直後は思いの外現金が必要になります
まずは葬儀費用、そのほかにも死亡診断書や各種手続きにも手数料がかかります
ざっと200万くらいの現金が死亡から2週間以内に必要になります
遺産として現金がタンス貯金などですぐに手元に入ればいいのですが、そうでない場合は遺族が負担することになるので注意が必要です
遠方に住んでいた
今回は現金がほぼ残っていなかったので、家族で分担して負担することになりました
さらに、実家から出て暮らしていたために死後の手続きがほぼ自分でできない状態にありました
そのためほぼすべての手続きを代理人にお願いすることになりました
今回は高校時代の同級生の伝を頼りに、実家近くの弁護士さんを紹介してもらい、ほぼ丸投げ状態になりました
今回の相続の流れ
基本的には弁護士さんに丸投げになりました
とりあえず葬儀を済ませることからですが、忌引き等の関係から何とか1週間以内に済ませることになりました
それと並行して
・弁護士さんとの面談、依頼
・各種カード会社への連絡、使用残高確認
・会社への連絡
・保険会社への連絡
・警察、病院からの診断書の取得
・携帯の解約
・資産、口座関連の書類集め
これらのことをリストアップして行いました
早い段階で弁護士さんと相談できたので、必要な書類をリストアップしていただき、それを見つつ準備することができたのはありがたいことでした
また、役所関連の書類として相続人の印鑑証明、戸籍謄本なども必要になってきます
今回は各種手続きを依頼したので、委任状の分も合わせ5枚くらいずつ必要でした
最初の1ヶ月は解約関連や保険関連の書類がたくさん届き大変ですが、それを過ぎると後は待つだけになります
届いた書類はそのまま弁護士さんに送り、後の手続きをお願いしました
不安になるのは代理手続きの場合、進行具合はこちらには連絡がこないので、全く先が見えないということです
そのあたりは弁護士さんを信じて待つしかありませんでした
生命保険や会社の保険については対応が非常に早く1ヶ月もしないうちに振り込まれたようです
しかし、株式と銀行口座については半年かかりました
株式相続の流れ
長かった株式相続について書いてみます
まずは父がどの証券会社に口座を持っているかの確認から始まります
年に数回届く株式保有残高確認書があったのですぐにわかりました
書類手続きに関しては弁護士さんにお任せでしたので、こちらとして準備するのは、相続するための証券口座を開設することでした
父と同じ証券会社に口座を作らなければならないので、そのあたりの手続きをしていきます
今はネットでも簡単に手続きできるので助かりました
ちなみに、特に弁護士さんからの連絡はなかったのですが、この相続口座が開かれていることも株式相続手続きを進めるうえで重要になってくるようなので、早い段階で手続きを始めた方がいいと思います
後は弁護士さんが遺産分割協議書を作成してくれるので、それに署名、押印して送り返し、残りの手続きをしてもらいました
株式相続後の手続き
ここまでは弁護士さんに丸投げで問題なかったのですが、相続後はこちらで手続きしなくてはなりません
売却して現金化するか、そのまま運用するかになります
今回は現金化しました
現金化する際に問題となるのが税金です
現金資産の場合、相続税しかかかりませんが、株式の場合は相続時に相続税がかかり、売却時に売却益に対して所得税がかかります
もともとの株式が特定口座で管理されていれば、売却時にも勝手に源泉徴収してくれますが、問題となるのはそれ以外で管理されていた場合です
今回は父がNISAで管理していた株が特定口座外として相続されました
この場合、僕の証券口座には一般口座扱いで払い出されるので、売却後に確定申告が必要になります
確定申告をする為には取得額が決まり、そこからの売却損益がはっきりしないといけません
この取得額には注意が必要です
特定口座の場合は株式の取得時の価格が基準となりますが、NISAの場合は株式移管時の価格が基準額になります
そのため、株価の推移が大きく影響します
このあたりの価格については手続き後に証券会社あから送られてくる書類を確認する必要があり、年末の確定申告が必要になります
場合によって損失があれば、確定申告することで税金が戻ってくることもあるので確実に確定申告するようにしましょう
相続手続きの代理申請
今回の相続手続きでは弁護士さんにすべての手続きを依頼しました
その分、弁護士費用は非常に高くなってしまいました
弁護士に依頼する場合、相続額から弁護士報酬が決まります
そのため、現金化できない資産(不動産、株式)が多いと支払いが大変になります
一方、同じような手続きを司法書士さんに依頼することもできるようです
その場合は費用が最初から決まっていることが多く、価格も依頼しやすい感じになっています
今回の経験から遺産に残すならこうしたいこと
今回かなり大変な思いをしたので、自身の遺産として遺すならこうしたいことを書いてみます
・現金として200万くらいは家のどっかに置いておく
・口座の暗証番号については家族にわかりやすいようなところに管理しておく
・税金対策として運用資産ではなく現金資産を多めにしておく
このくらいでしょうか
やはり葬儀など死亡した直後に多額の資金が必要になるので、それに対応できるだけの現金をすぐに使える状態で遺せるようにしたいと思いました
また、暗証番号関連もどこかに一括して管理し、見つけ出せるようにしておかないといけないと感じました
スマホの顔認証や指紋認証については、死後は全く反応してくれず、父のスマホまいまだにロックが解除できない状態です
スマホ内にいろいろと保存している場合には、死後見れなくなってしまうので注意が必要だと感じました
最後に、資産の形として現金が最強でした
不動産や株式の場合、移管手続きにかなりの時間と労力、手数料がかかるうえ、評価額に対して相続税がとられ、売却すればその所得に対して所得税がとられる2重課税です
評価額だけ見て喜んでいると、さらに税金がとられ実際に手元に残るのはどんどん減っていってしまいます
そのため、残すのであれば金額が変化しない現金資産がいいのかなと感じました
相続で困ったときは
相続で大切なことは一人で頑張りすぎないことだと思いました
時間も手間もかなりかかりますので、一人で頑張ろうとすると大変な思いをしてしまいます
多少の手間賃はかかりますが、専門家に依頼するのが一番だと思います
また、第三者目線で処理してもらうことで公平性も担保されます
とはいえ、普通に生活していて弁護士や司法書士に伝があることは少ないと思います
そんな時はこのようなサイトを使って相談してみてください
初回は相談無料であることが多く、その相談を経て実際に依頼するかを考えられます
費用は掛かりますが、プロに依頼してしまことをおススメします