今回はZネタです
以前にZ33の中古を購入する際の注意点について書きました
その中で忘れていた点があります
それが意外と大問題でもあるので、今回はそこについての話です
Z33の弱点
さて、前回の記事に書き忘れていたZ33の弱点ですが、それは
エアコンフィルターが無いということです
2000年代に入ってから作られた車とは思えない問題点です
同じシャシー、同じ時期に作成されたV35型スカイラインクーペにはエアコンフィルターは付いています
エアコンフィルターが無い弱点としては、エアコンから臭いがしてきた際は簡単には対処できないということです
最近の紫斑者であれば、定期的なエアコンフィルターの交換によりエアコン本体の汚れやにおいはそれなりに対処できるのですが、Zの場合はそれができません
そのため、中古で購入する際は車内のにおいにも注意した方がいいと思います
今回のDIY
上記のような問題もあり、最近エアコンをつけると嫌なカビのにおいがするようになりました
今年の夏は非常に暑く、エアコンを使う機会が多かったのが影響していると思います
自宅のエアコンと同じようにクーラーを使用した後には数分ですが送風にしてエバポレーターを乾かすようにしていたのですが、秋口になり急ににおいが気になるようになりました
そこで、エバポレーターの洗浄をしてみることにしました
作業手順、準備
実はZのエアコンのDIYクリーニングは乗り始めたころに1回やっていますので、今回は6年ぶり2回目の施工になります
やることは意外と面倒です
手順としては
①助手席側のダッシュパネル下面の取り外し
②ブロワモーターの取り外し
③エバポレーターへの洗浄剤の吹き付け
④戻し
このような手順になります
クルマのエアコンのエバポレーターの洗浄にはカーエアコン専用の洗浄剤が売られていますが高いので、今回は夏に誤って購入して使わずに余っている居宅エアコン用の洗浄剤を使用します
居宅用のエアコンクリーナーにはカーエアコンへの仕様は禁止と書かれていますが、成分を調べてみると、カーエアコン専用品と同じ界面活性剤+アルコールなので、大きな問題はないと思います
ネット情報では、香料が強いためクルマには向かないのではないかというコメントが多かったです
車のエバポレーターは多くの場合インパネ裏の奥まった場所に隠れているので、普通のスプレーでは届きません
カーエアコン専用の洗浄剤はブロワに吹き付けてエバポレーター内を循環させて洗浄するようですが、家用のクリーナーは吹き付けた時点で泡になり、ブロワ内で液体になってしまうので、エバポレーターに直接吹き付ける必要があります
以前に洗浄した際はこんな感じでスプレーを改造しました
しかし、これではホースが太すぎてエバポレーターにかかるタイミングでは全く泡にならなかったので、今回はこんなものを購入しました
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うまくいくかわからなかったので、曲げる前提でステンレスのものと支えに取り付ける前提で柔らかいPPのものを買いました
いろいろと書きましたが、以前にやった際には全く問題なく臭いもなくなったので、今回も同じようにして洗浄していきたいと思います
作業
①インパネバラシ
何はともあれ洗浄したいエバポレーターにアクセスしないと始まりません
まずは助手席側のインパネをバラしていきます
ここで一番問題となるのがこちらです
中期以降カードケースになっているこの小さな引き出しを外さないといけないのですが、抜け防止の引っかけ部分を外すのにかなり苦労します
今回は市販のアルミステーを使って外しました
アルミステーを写真のように曲げて奥に差し込み、その状態で引き出しを少し奥に戻します
そうすると、この爪と引き出しの間にステーが入り込んで爪が引っかからなくなるので、意外と簡単に外すことができました
ここのボルトが見えてしまえばあとは簡単に見つかるボルト2本を外して助手席側のインパネが外せます
②ブロワモーター外し
インパネが外れると奥にブロワモーターボックスが見えます
カーエアコン専用のクリーナーならエアコンを回してここに吹き付けるだけなので作業は簡単です
今回はエバポレーターに直接吹き付けたいので、ブロワモーターボックスも外していきます
こちらもボルト4本で留まっているはずなので外していきます
僕のZはなぜか3本でした。。。
③エバポレーター洗浄
ここまで来たらセンターコンソールの裏をのぞき込むとエバポレーターが拝めます
こんな感じで奥まった場所に隠れているので、普通に吹き付けても奥まで届きません
そこで今回購入した延長ノズルを使っていきます
まずはステンレスのものを少し曲げて使ってみました
これでかなりきれいに噴霧することができました
奥まった場所なので、噴霧部位を確認しながらは無理ですが、適当に吹いて確認して、あたりの悪そうなところを追加してといった感じで全体に噴霧しました
④おまけ ブロワモーター洗浄
せっかくここまでバラしたので、外したブロワモーターも洗浄します
こちらも6年前に歯ブラシで洗浄していたのですが、かなり埃が溜まっています
フィンの間が狭く洗浄用具が入りにくいのでなかなかきれいにできません
そこでハウスクリーニング業界で話題のオキシ漬けをしてみることにしました
オキシクリーンを温水で溶いて貯めておき、そこにブロワファンを沈めてみるつもりでしたが、残念ながらファンとモーターが分解できませんでした
オキシクリーンは金属に対しては使用禁止なので、今回は霧吹きで吹きかけて待つことにしました
1時間ほど待って今度は水道水を霧吹きで吹き付けてあげれば汚れは流れ落ちてくれます
かなり簡単にきれいにすることができました
ついでに、ボックス内もオキシ水を吹き付けて洗浄しておきました
⑤洗い流し
20分ほど待ったら、残った洗浄剤を洗い流していきます
自宅のエアコンの場合はエアコンをつけて結露させてその水で洗うのですが、カーエアコンの風量ではそんな方法では流れ切らないと思い、強制的に流すことにしました
方法は霧吹きでエバポレーターに水を十分に吹きかけてから、ブロワで風を送るという方法にしました
結露法と同じ要領ですが、水の量と風量が違うので効果はあると思います
車体下のドレンから汚い水が落ちてくるのを確認しつつの作業です
⑥組付け
すべての洗浄作業が終わったら元に戻していきます
バラした時とは逆の手順です
⑦乾燥、におい取り
最後に乾燥の工程があります
ここでは32度の送風に設定して30分以上乾燥させます
以前はこれで作業終了だったのですが、今回はせっかくなのでエアコンダクト内や車内の消臭、抗菌のためにこんなものを購入してみました
D235 カーメイト ドクターデオプレミアム スチームタイプ 循環 大型 無香 DR.DEO STEAM TYPE 価格:1,178円 |
スチームタイプの消臭、抗菌剤です
これをエアコンを通して車内に充満させることで、車内全体に効果が得られるそうです
乾燥の工程の際についでにこいつを焚いてみました
車内が煙で充満して。。。みたいなのをイメージしていましたが、全くでした
とはいえ、強い消毒臭がありエアコンの嫌な臭いはなくなりました
プールの前の塩素浴に使っているような感覚になる臭いの強さです
説明書では10分のエアコン循環の後に3分の換気と書かれていますがそれでは全く消毒臭が抜けません
結局、窓を開けっぱなしで放置することにしました
ガレージでよかった!!
結局、施工後24時間窓を開けっぱなしにしたところ車内の消毒臭はなくなりました
その後もエアコンをかけると、初めに少し消毒臭が残っていましたが、次第に気にならなくなりました
もちろん、カビ臭さは一切消えましたので、施工の効果はあったと思います
作業後のインプレッション
ということで作業が終了しました
バラシ、洗浄だけなら 2時間弱の作業です
そこに乾燥など時間がかかる工程が加わって、トータルで 3時間ほどでした
作業後はエアコンからの悪臭も消え、気持ちよくドライブができるようになりました
Dr.DEO蒸気での消毒のようですが、車内の電子機器には特に不具合はありませんでした
消毒臭はどのくらい残るかはわかりませんが、しばらくは乗る予定が無いのでしっかりと換気していきたいと思います
まとめ
長年の仕様でくたびれてきたエアコンの整備を行いました
エアコンフィルターが無いのが弱点のZですので、カビの二ぴなどはすぐに気になってきます
バラシ作業含め多少のコツは必要ですが、そこまで大変な作業ではないので、気になっている方はぜひ試してみてください
臭いを消すだけならDr.DEOだけでも行けるかもしれません
そのくらい強力ですが、消毒臭も強いです
消毒臭が消えるまで何日ぐらいかかるかはこの後じっくりと見ていきたいと思います