家づくり中って、モデルハウスやInstagramで見かける
「ホテルライクな寝室」
に憧れることがあると思います。
我が家もまさにそうでした。
その中でもかなり気に入って採用したのが、寝室内の小さな水栓です。
設計当時は、
- 朝の洗面台渋滞対策
- 寝室でちょっと身支度できる
- ホテルみたいでかっこいい
そんなイメージを持っていました。
実際、設計士からもかなりおすすめされていた設備でした。
ただ、数年住んでみた現在。
正直、この寝室水栓はほとんど使っていません。
今回は、そんな寝室水栓について、実際に住んで感じたことを書いてみようと思います。
設計当時はかなり気に入っていた

我が家の寝室水栓は、引き込み戸のすぐ脇に設置しています。
下を開けてあるのは、椅子を中へ入れて使えるようにするためのせっけいしのアイデアです。
当時は、
「ここでちょっと座って身支度できたらかっこいいよね」
というイメージがありました。
さらに、水はね対策としてモザイクタイルも採用。
このあたりは設計士のアイデアもかなり入っていて、完成時はかなり気に入っていました。
今見ても、デザイン自体はかなり好きです。
正直、
「せっかく注文住宅を建てるんだから、モデルハウスみたいな設備を入れたい」
という気持ちはかなり強かったと思います。
妊娠中だったこともあり、“将来の生活”をかなり想像していた

ちょうど家づくり中は、かみさんが上の子を妊娠中でした。
その頃、ダイワハウス以外のモデルハウス見学で言われた言葉がかなり印象に残っています。
「朝は洗面所の取り合いになりますよ」
「特に女性が増えると、一人あたりの使用時間も長くなるので大変です」
と言われ、
「なるほど、確かにそうかも」
と妙に納得してしまったんですよね。
さらに、
「1階にも洗面はあるけど、2階リビングだと結局あまり使わなくなりますよ」
「冬場にわざわざ寒い1階へ降りるの、結構面倒ですし」
とも言われました。
これも当時はかなり納得感がありました。
実際、この寝室水栓はかみさん側の希望もかなり強かった設備でした。
当時は、
「寝室でちょっと身支度できたら便利そう」
というイメージを、夫婦そろってかなり強く持っていたと思います。
結果として、設計士へお願いして採用してもらいました。
実際は、普通に廊下の洗面だけで十分だった

ただ、実際に住み始めると、ほとんど使いませんでした。
理由はかなりシンプルで、
「すぐ近くに普通の洗面がある」
からです。
我が家は2階リビング構成で、寝室のすぐ脇のドアを開けると、普通に廊下側の洗面があります。
しかも、そちらの方が広くて使いやすい。
結果として、
「わざわざ寝室水栓を使う理由がない」
状態になっていきました。
実際には、入居から7年経った現在まで、この寝室水栓が生活導線の中でちゃんと使われたことはほとんどありませんでした。
そして気づけば、寝室水栓は完全に“使わない設備”になっていきました。
“寝室でゆっくり身支度”という生活にはならなかった
さらに、実生活では、
「寝室でゆっくり身支度する」
という場面自体がほとんどありませんでした。
子育て中って、思っていた以上に時間がありません。
特に小さい子供がいると、
- 子供から目を離せない
- 朝はバタバタ
- 結局みんなリビング周辺に集まる
という感じになります。
そのため、Instagramなどで見るような
「寝室でゆっくりメイク」
みたいな生活にはなりませんでした。
かみさんも、
「そんな余裕は無かった」
という感じだったと思います。
さらに、我が家では、洗濯後の動線を優先して、着替え関連を1階サニタリーへまとめる設計にしていました。
そのため、
- パジャマから着替える
- 朝の身支度をする
といった動作自体が、
寝室で発生しにくい生活環境になりました。
これも、
この寝室水栓が役割を果たせなかった原因の一つだったと思います。
今振り返ると、この寝室水栓って、モデルハウスではすごく魅力的に見える設備でした。
物が少なく、生活感もなく、ホテルみたいに整った空間ではかなり映えます。
ただ、実生活が始まると、
- 子供
- 荷物
- 朝のバタバタ
- 時間の無さ
が全部入ってきます。
また、設計思想などの違いで、実際の生活動線とのずれが生じてしまうこともあります。
そうなると、
「寝室でゆっくり身支度する空間」
というより、単純に使われないスペースになっていきました。
使わなかった結果、封水切れも起きた

さらに、使わない期間が長くなると、別の問題も出てきました。
ある時から、寝室で少し気になる臭いがするようになりました。
いわゆる下水臭のような感じでした。
特に夏場だったこともあり、寝室へ入った時に少しモワッと臭う感じがありました。
最初は原因が分からず、
- 換気する
- 窓を開ける
などで対応していました。
ただ、寝室水栓はベッド側の袖壁裏にあるため、ベッドへ近づくと臭いが気になるようになっていきました。
正直、かなり嫌でした。
ちょうどその頃、トイレ詰まりをきっかけに封水について調べる機会があり、
「もしかして」
と思って寝室水栓へ水を流してみると、臭いはかなり改善しました。
完全に封水切れでした。
それ以降、現在は、
「封水を維持するために時々水を流す」
くらいしか使っていません。
正直、飲用水として使う気にもなっておらず、ほぼ設備維持目的です。
今は“使わないけど嫌いではない空間”


現在、この寝室水栓スペースは、ほぼ完全に使われていません。
しかも、水栓が付いているせいで、普通の収納や物置スペースとしても使いにくく、活用のしようがありません。
一応脇に小さな収納はありますが、洗面用品やメイク用品を入れるためのものなので浅く、小さく、日常使いに流用するにはちょっと不便で、いまは忘れ去られたものたちが入っています。
下には配管も出ているため、棚などを置くことも難しい。
今は、余っていた椅子が一応置いてあります。
ただ、最近は下の子がそこで遊ぶようになりました。
それ自体は微笑ましいのですが、
- 椅子がひっくり返る
- 間違えてノブをひねる
- 急に水が出る
なども普通にあり得るので、結局あまり目を離せません。
結果として、
「空間として活用されている」
という感じでもなく、かなり中途半端なスペースになっています。
とはいえ、この寝室水栓をそこまで後悔しているかと言われると、少し違います。
現在は、ほぼデッドスペース。
ただ、ベッドからは少し死角になる位置なので、そこまで邪魔にもなっていません。
また、今でもデザイン自体はかなり気に入っています。
モザイクタイルも含め、
「当時ちゃんと考えて作った」
感じは今でも残っています。
だから、
「絶対いらなかった」
というよりは、
「実生活では役割が無かった」
という表現の方が近い気がしています。
今作るなら、収納にしていたと思う
今もし同じスペースを作るなら、たぶん水栓にはしません。
普通に、
- 造作収納
- 小物置き
- 引き出し収納
などにしていたと思います。
その方が実生活では使いやすかった気がします。
特に寝室って、
- ティッシュ
- 充電器
- 小物
- 子供用品
など、意外と細かい物が増えます。
そう考えると、収納の方が圧倒的に使用頻度は高かったと思います。
“モデルハウスの憧れ”と、“実生活”は結構違う
今振り返ると、この寝室水栓は、
「注文住宅テンション」
がかなり入っていた設備だったと思います。
モデルハウスやInstagramで見ると、かなり魅力的なんでした。
打合せのたびに何枚もInstagrafmの写真を設計士に見せてあれこれ変更をお願いしていました。
実際、完成直後はかなり満足感もありました。
ただ、実生活は思っていた以上に現実的でした。
特に子育てが始まると、
「寝室で優雅に身支度」
みたいな時間はほとんど無くなります。
もちろん、
- 子供が大きくなった後
- 夫婦だけの生活
- ホテルライク重視
などであれば、また印象は違うのかもしれません。
ただ、少なくとも今の我が家では、ほとんど使われていません。
それでも、こういう
「少し無駄かもしれない空間」
って、注文住宅らしさでもある気がしています。
実用性だけなら、もっと合理的な選択肢はいくらでもあります。
でも、
「こういうの好きだったんだよな」
という気持ちも、今でもちゃんと残っています。
今この寝室水栓を見ると、
「当時は本気でこういう暮らしに憧れていたんだな」
と思います。
結果的に、我が家ではほとんど使われませんでした。
それでも、“失敗設備”というより、
「実生活には馴染まなかったけど、当時の理想が詰まった場所」
という感覚の方が近い気がしています。
関連記事
設計段階では、
各部屋ごとに細かく設計を詰めていくため、それぞれの役割の被りや、
家全体で見た横のつながりまでは、なかなか意識できません。
それでも設計中は、
「きっと活躍するだろう」
「素敵な生活の一コマになるだろう」
と感じることが多々あります。
その結果が、こういった“あまり使われなくなる設備”なのだと思います。
逆に、設計時には想定していなかった使われ方で、意外と長く活躍している設備もあります。
そういった、
“設計段階と実生活とのズレ”
については、以下の記事にもまとめていますので、参考にしてみてください。