今回はクルマDIYネタです
工賃を掛けないためにDIYを目指す方は多いかと思います
思いの外クルマのDIYは簡単です
その中でも、最近流行のドラレコやレーダーなどといった電装系部品の取り付けには電源の確保が必要になってきます
今回はそんな電源の取り方をまとめていきたいと思います
クルマのの電気回路について
車には多くの電装品があり、その電源としてバッテリーがついています
バッテリーは単相制御なので、一般的な電気回路としてはプラスからコードが出て電装品につながり、コードを通してマイナスにつながるといった形です
クルマの場合は全体が鉄で電気が通ること、重量を少しでも軽くする方が有利であることから、マイナスはコードを使わずにボディーを使うボディーアースとなっています
また、電気の制御法としてプラス側で制御するプラス制御がほとんどですが、一部車種ではマイナス制御車があり、その場合は配線がやや異なるので注意が必要です
今回はプラス制御車の話をします
電装DIYの時のお約束
電装を弄る際に必要不可欠な作業はバッテリーのマイナス端子を外すことです
クルマ弄りでは、バッテリーを外さずに作業するとちょっとしたことで火花が飛んでしまいます
何もなければいいのですが、周囲に引火してしまうと大惨事になりかねません
そのため、何よりもまずバッテリーのマイナス端子を外してショートしないようにしておきましょう
電源の種類について
クルマの中で電源として機能する回路は3つあります
BAT
バッテリー直通回路で、常に電気が流れている回路です。バックアップなどに使われます
ACC
アクセサリー電源と呼ばれるもので、キーをひねって電気が流れる回路です
これはエンジンがかかっていなくても電気が流れますが、キーを抜くと電力供給が停止します
純正のエアコンが効くタイミングと同じです
ON
これはエンジンがかかっている時だけ電力が供給される回路です
基本的にエンジンスターターやターボタイマーなど、エンジンのOn/Offにかかわるっパーツを取り付ける場合以外は触ることがありません
電源の取り方
一般的にDIYで行える電力確保法を、作業が煩雑な方から順にまとめていきます
①バッテリーから直接分岐
俗にバッ直といわれる電源確保法です
エンジンルーム内のバッテリープラス端子にコードを追加し、直接電源供給をするものです
大出力のウーハーなどを追加する場合やエンジンルーム内で電装系パーツを追加する際に使われます
利点
利点としては、バッテリーから直接分岐するため、電圧、電流が安定すること、さらに、大容量の電気出力を得ることができることです
そのため、大きな電力の必要なウーハーや後付けHIDなどに使われます
欠点
一方、欠点としてはバッテリーから直接放電し続けるので、バッテリー上がりのリスクが上がることと、エンジンルーム内から車内へ配線を引き込まないといけないので、手間がかかる点です
また、得られる回路はBATのみです
②オーディオコードからの分岐
これは社内の純正オーディオから電源ンを分けてもらう方法です
多くの車種では純正コードにカプラーオンで電源分岐ができる回路が販売されているので、配線のギボシ加工等は必要ありません
利点
この方法の利点としてはカプラーを使うことで簡単に電源が取り出せること、BAT、ACC、ONすべての回路を得られること、インパネをばらすので、アース回路も簡単に取れることです
そして何よりも、インパネ裏にコード類をすべて隠せるので、すっきり配線できることです
欠点
欠点は何よりもインパネをばらさないといけないということです
ある程度慣れてくれば簡単なのですが、初めてやる際はやはり緊張します
また、カプラーを追加するとその分コード類に嵩が出てしまうので、外したオーディオを戻す際にやや邪魔になったり、コードが増えすぎると嵌らなくなったりします
③ヒューズからの分岐
これは車内に隠れているヒューズボックス内のヒューズから電源を分岐する方法です
もともと付いているヒューズからDIYで電源を取るのは危険ですが、オートバックスなどで分岐コードの付いたヒューズが売っているので、それを使えば簡単です
難しい作業はないので、DIYできれいに配線したいけど、インパネをばらす自信はない方などにはおススメで、最も一般的な電源分岐法かと思います
利点
この方法の利点としてはインパネなどをばらすことなく電源が確保できる点です
ヒューズボックスは足元菜後に隠れていますが、大体の場合カバーを一つ外せばアクセスできます
また、その場所はクルマの取扱説明書に書かれているので、悩むこともありません
確保できる電源も、取り付けるヒューズホルダーを選べばBAT、ACCのいずれかの回路を確保できます
ヒューズボックスはインパネ内の装備なので、配線を隠して目立たなくとりまわすことも可能です
欠点
欠点としてはショートした際に電源供給を受けているヒューズも切れてしまう可能性があり、クルマ本来の電装品も一時的に使えなくなる可能性があります
ヒューズを交換すれば問題ないのですが、それを知らずにいるとちょっと焦ります
また、ヒューズボックス内にコードが入るので、車種によっては蓋が閉まらなくなってしまったり、あまり数多くの配線を分岐させると、ディーラーなどに入庫した際に嫌な顔をされることがあります
④シガーソケット
ただシガーソケットに挿すだけの簡単作業です
携帯の充電器など様々なものが売っています
レーダーやドラレコ、ポータブルナビなどもこの方法で電源を取るものも売っています
確保できる回路はACCのみです
利点
これは簡単であるということが一番です
シガーソケットに挿すだけなので誰でもできます
むしろ、それ以外に利点はないと思います
欠点
欠点としては取り出せる回路がACCのみであること、コードがむき出しとなってゴチャゴチャしかっこ悪いこと、取り出し口の形状が決まっているため、一般的な電源コードにつなぐことはできず、取り付けられる電装品に制限があることです
⑤OBDⅡソケット
これはあまり馴染みのない方法ですが、クルマに取り付けられている故障診断用のソケット(OBDⅡ)に、専用のアダプター月コードを挿すことで電源供給もできるというものです
この方法がとれるものは非常に限られており、一般的ではありません
利点
利点としては、電源以外にも故障診断ユニットから得られる情報があるということです
後付けメーターやマルチメーター機能付きレーダーなどでこの方法が採用されていますが、電源以外に車両情報も読み取ってメーター表示できます
方法はOBDⅡソケットに挿すだけなので、非常に簡単です
欠点
欠点としては採用されている電装品が限られていることと、この専用コードがない限り、DIYでは接続できないという点です
また、OBDⅡソケットが大きいと、カバーが閉まらなくなってしまうということです
まとめ
5番目のOBD回路は別として、いくつか電源を分岐する方法はあります
シガーソケットからとるだけでなく、ちょっとDIYに挑戦してきれいに電源を取って配線を隠してみてはいかがでしょうか
ヒューズからの電源確保は簡単で、クルマを傷つけるリスクも少ないので、DIY初心者にはおススメです