さて、家のネタがあまりないこともあって、今回は以前に施行したZのエアコンコンデンサークリーニングをまとめてみたいと思います
Zのエアコンシステムの特徴
さて、僕の乗っているZ33型fairlady Zのエアコンシステムには特徴があります
それは現代車としては珍しくエアコンフィルターがないことです
同時期に販売されていたSKYLINE(V35型)ではプラットホームもエンジンもミッションも共有しているにもかかわらず、エアコンフィルターはついています
そのため、炭入りの消臭機能付きフィルターなどが使えず、黴臭いにおいや外のにおいがすぐに入ってきてしまいます
中にはSKYLINE用のフィルターを加工して流用している方もいるようですが、交換も手間がかかるので、今回はコンデンサークリーニングを行いました
使用するもの
今回の作業で使用するものは簡単な工具とエアコンクリーナー(市販品)です
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エアコンクリーナーはこんなものと使いました
安くて防カビ機能付きです
工具はプラスドライバー、マイナスドライバー、六角レンチ(10mm)です
コンデンサーまでは手が届かないので、延長用のホース(φ6mm)と定規などの支持具、自転車の空気入れの先端が必要です
後は、中期以降のZ33の場合、最初のボルトに到達するまでに一つフックを外す必要があり、そのために薄くて硬い工具が必要になります
今回はプラモデル用の鑢を使いました
作業
コンデンサーへのアプローチ
まずはコンデンサーへのアプローチです
助手席下のダッシュボードをバラします
ここで先ほどの細くて硬いものが必要になります
赤矢印のボルトを外すためにカードケースを外さなければなりません
カードケースは黄色矢印の先にあるフックで固定されているので、この隙間に細くて硬いものを突っ込んでフックを外し、カードケースを引き抜きます
ちなみに、フックはほぼ目視できませんが、金属製なので安心して力を入れて大丈夫です
後はダッシュボードパネルを留めているボルトを外します
先ほどのカードケース裏と運転席側足元のシガーソケット脇の10mmボルト
ドア側のプラスネジの計3本で留まっています
上側はフックなので、引き抜くようにして外します
すると奥からブロアモーターが出てきますので、赤丸部分のM10ボルト3本を外してモーターを外します
向かって左側からブロアモーター用のハーネスが入っているので、忘れずに外しましょう
ブロアモーターを外すと随分とすっきりした視界にあります
そこで、赤さ印の方向をのぞき込むとエアコンコンデンサーが隠れています
かなり奥なので、助手席側に寝転がって作業する必要があります
可能ならば助手席を外しておくと作業効率は上がります
コンデンサークリーニング
さて、コンデンサーまでアプローチできたらクリーニングを進めていきます
奥からのぞき込むとこのようにコンデンサーを見ることができます
青矢印のものがコンデンサーです
埃やカビでかなり汚れています
エアコンフィルターのないZではここの汚れがエアコンの風に乗って車内に広がることになってしまいます
洗浄するにしても、コンデンサーの奥までは手が届かず、スプレーも狭くて入らないので、このようにスプレーの先にホースを付け、さらに先に自転車の空気入れの先端を取り付けて延長したものを用意します
それを今回は定規の先端に固定して使いました
延長することで発泡力は落ちてしまいますが、奥まで洗浄液を掛けることができます
完全にきれいにはできませんが、全体にきれいになりました
このまま10分ほど待って泡がある程度落ちたら18℃のクーラーを20分ほど運転してコンデンサー表面に水滴を作り汚れごと落としていきます
すると、車体下に汚い水たまりができます
その後、32℃でA/C offとした送風モードにして10分以上稼働させてコンデンサーを完全に乾燥させます
これをしないとまた残った水分でかびてしまいます
ブロアモーターの洗浄
これは完全におまけですが、せっかく外したのでブロアモーターもきれいにしていきます
外したブロアモーターです
この中に回転式のファンがあり、コンデンサーで温度調整された空気を車内のエアコンダクトに送っていきます
エアコンフィルターの付いているクルマは、このブロアモーターの出口部分にフィルターが付きます
Zでもフィルターが尽きそうな部分はあり、ここにSKYLINE用のものを少し加工すればはめられるようです
ブロアモーターはプラスネジで留まっているので、ネジを外して中からファンを取り出します
取り外すと左の写真のように非常に汚れています
後は食器洗い用の洗剤をしみこませたタオルをマイナスドライバーの先端に巻き付けて1枚1枚拭き取っていきます
右の写真のようにきれいにすることができます
Zに無理やりエアコンフィルターを取り付けると、フィルター交換のためにここまでばらす必要が出てきますので、取り付ける際はお気をつけてください
組上げ
後は外したのと逆の手順で組上げていけば終了です
ここまで作業をしているうちにコンデンサーの冷却と乾燥が済むので、時間的に無駄はほとんどありません
まとめ
以前に行ったZのエアコンコンデンサークリーニングについてまとめてみました
エアコンフィルターがない分、汚れが気になるのですが、なかなかクリーニングするのも大変です
ディーラーなどでクリーニングを頼んでも、ここまではなかなかしてくれません
特殊な工具は必要ない作業なので、気になる方はちょっと頑張ってやってみてはいかがでしょうか
ちなみに、今回は空気入れの先端として写真にあるようなテーパー状の太いものを使いましたが、これはあまり有効ではありませんでした
発泡力を落とさないためにも、金属製で先端の細いボール用の空気入れの先端の方がいいかと思います