DIYでコイルとプラグを交換した後にエンジンの不具合を生じたため、自己診断で原因を探りました
その中で複数シリンダー失火という診断に至ったため、何とかして不具合を解消しようとできることをしていくことにしました
今回のような症状が出たときの一般的な対応
今回DIYの失敗によりエンジンに不調をきたしました
こういったことはDIYを行っている人にとってどうしても直面する問題だと思います
こうなってしまった場合はとりあえず調子のよかったころの状態に戻すのが一番です
今回の場合は外した純正部品に戻して様子を見るのが一番です
しかし、今回の作業のようにかなり煩雑な作業で時間のかかる行為の場合、なかなか元に戻すのは勇気が必要な判断です
実際、僕もすぐには純正戻しができずあれこれと無駄な時間を過ごしてしまいました
今回行った対策作業
先に書いた通り、作業が煩雑であったためなかなかすぐには純正戻しをする勇気はありませんでした
そこで順を追って作業をし直すことにしてみました
①作業の際確認
まずはすべての作業を再確認することにしました
取り付けたコイル、プラグを一度すべて外してから付けなおしを行いました
コイルの差し込み不良やプラグの締め付け不良などが原因となり圧縮圧不良となったり、点火不良を起こす可能性があるからです
しかし症状は一向に変化がありませんでした
②コイルのみの純正戻し
以前にプラグを6番に変更した際には特に不具合は生じなかったので、取り付けさえ門d内なければプラグ自体には問題は無いと思いました
そこで、何かあるとしたら今回初めて交換したコイルに問題があると思いました
そこでコイルだけ純正に戻してみることにしました
我が家のZはHKSのフルデュアルマフラーを付けていますので、左右出しのマフラーがそれぞれ左右のバンクから別々に排気が出てきます
そのおかげで、排気の異常(ガソリン臭さや白煙など)が左右別々にチェックできます
これを利用して左右のバンクの異常を評価しつつ作業を行おうと思いました
そこでまずは右バンクからコイルを純正に交換してみました
それでエンジンをかけてみましたが、残念ながら症状は変わりませんでした
そこで左バンクも純正に戻してみました
その際に大きな問題に気が付きました
③気が付いた重大な問題点と改善
左バンクの作業を始めて気が付いた部分があります
それは配線組み上げ時の取り付けミスでした
左バンク奥のこの部分の配線に取り付けミスがありました
なんと4番と6番の配線を逆に取り付けてしまっていたのです
この部分はメインの配線からコイル用の配線が左右に分岐しています
そして、分岐後の配線の長さはほぼ同じで同時に外してしまったために最初の付けなおしの際に逆になってしまっていました
その後の付けなおしの際には、間違えた配線を見て組み上げてしまったため症状は変わらずでした
そこで、コイルを純正に戻すとともに配線を正しく付けなおしました
その結果、無事元のエンジンサウンドに戻りました
白煙もなくなり、排気のガソリン臭さも改善しました
④新品コイルの評価
ここまで作業をして原因は配線の組み上げミスであったことが分かりました
このまま純正コイルのままでもよかったのですが、せっかく5万もかけて購入した新品のコイルを使わないのは勿体ないと思ってしまいました
そこで、コイルに問題がないかを確認しつつ、問題がなければコイルを交換することにしました
方法は簡単です
6か所あるシリンダーのうち、どこか一か所のコイルを新品に交換しエンジンを掛けて異常が起こらないかを確認していきます
これを新品コイル6本すべてで行い、すべてに問題がなければ部品自体には問題ないと判断し使うことができます
今回は1番シリンダーを使いました
右バンクの黄色丸の部分です
ここはコイル交換のために外さないといけない配線類がほぼなく、簡単に交換ができます
ここを使って6本のコイルすべてを確認したところ、すべてに問題はありませんでした
⑤コイルの交換
ここまでの作業でコイルやプラグには問題なく、配線の問題であったことが分かったのでコイルをすべて新品に変更することにしました
これまでに3回もコイルの脱着を行ったので、作業の効率は高くなり1時間弱で6本すべてを交換することができるようになりました
この動画の通り、無事に新しいプラグ+コイルにしても問題なくエンジンが回りました
排気も含め特に問題はありません
かなり時間はかかりましたが、ようやくこれでコイルとプラグが新品に変わりました
⑥故障コードのリセット
無事に作業が終了しました
しかし、一度発生した故障コードはエンジンコンピューターの中に記憶されています
このまま車検に出すと故障コードが検出され、エンジンの再検査が行われてしまいます
それでは余計な作業が増えてしまいますので、消せるコードは消していきます
こうすることで、今後新たに故障コードが検出された際にもしっかりとdetectすることができるようになります
方法は2つあり、一つは自己診断モードからコード消去を行う方法です
しかし、今回は簡易診断機を購入しましたので、それを使ってコード消去を行います
前回の記事で書いた通り診断機を接続し、OBDⅡ ISO9141-2を選択します
するとこのような画面に進みます
ここではECMの故障コードが同定されているのでそれを選択します
後は画面下のコード消去を選択すると無事に故障コードの消去が可能となります
これで無事に故障コードのリセットができました
今回の作業から学んだこと
非常に簡単なことですが、コイルやプラグなど複数あるものを交換する際にはその順番や位置については必ず目印をつける必要があるということです
今回は左バンクの交換作業をまとめて行ってしまったために配線のつなぎ間違いを起こしてしまいました
1本ずつ順番に行っていれば特に問題人ることは無く、こんなに無駄な時間を使わずに済みました
とはいえ、問題解決のために何度も作業を行い充実した時間を過ごすことができました
DIY作業にはつきものの作業後の不具合ですが、何とか大きな問題なく解決することができました
左バンクの配線間違いにより左右バンクに異常が生じました
配線を間違え、4番と6番の点火タイミングがずれてしまっていました
この状態で気付かずにエンジンに負荷をかけてしまっていれば最悪コンロッドが折れてしまっていたかもしれません
今回はラッキーでした
とはいえ、問題があったのは左バンクでしたが右バンク由来の排気もガソリン臭が強くなり、おそらく右バンクでも失火症状ないしは燃調の狂いが生じてしまっていたようです
排気の症状としては右の方がひどいような感じがあったので、まずは右バンクを疑ってしまっていました
しかし、後から考えてみると左のマフラー出口から水が垂れていました
最初は水蒸気だと思っていましたが、良く臭いを嗅いでみると多少なりともガソリン臭がしているようでした
燃調が狂い、点火タイミングが狂ってしまったためにシリンダー内で燃え切らなかったガソリンが左マフラーから出ていたのだと思います
もっと早く気が付いてあげられていればよかったかと思います