今回はZネタです
現代の車のブレーキは油圧式です
そのため、ブレーキペダルを踏んだ時にはボンネット内にあるブレーキマスターシリンダーを経て油圧が各キャリパーに伝わりブレーキが効く仕組みになっています
そんなマスターシリンダーですが、バッフルボードに取り付けられているだけなので踏んだ際に動いてしまい、踏力がうまく伝わらないことがあります
これがブレーキがふわふわしてしまう原因です
この現象を改善させるパーツがブレーキマスターシリンダーストッパーです
Zはこのパーツが市販されていないため、DIYで作ってみることにしました
ブレーキマスターシリンダーとは
先に書いた通りブレーキペダルの踏力を油圧に変換する部品です
Z33の場合はここに隠されています
エンジンルーム内の運転席側にカバーがかかったブレーキマスターシリンダーボックスがあり、蓋を取るとこのようにマスターシリンダーが鎮座しています
以前にブレーキキャリパーオーバーホールの際にも少し出てきた部品です
これがマスターシリンダーです
奥の黒い部分でバッフルに取り付けられています
奥から手前に向けて力がかかる形ですが、手前側がフリーになっているせいで踏んだ力が逃げてしまいます
そのためブレーキタッチがふわふわした感じになってしまったり、踏み込んだ際に危機が緩くなったりしてしまいます
マスターシリンダーストッパーとは
上記のようなマスターシリンダーの弱点を補い、本来の性能を発揮させるためのパーツです
構造としてはシンプルで、マスターシリンダーを手前側から押し付けるだけです
車種によってはCUSCOなどのメーカーから出ていますが、Z33のものは市販されていません
Z33型も残念ながら社外品は販売されていません
もともとVersion Sはブレンボキャリパーなので、ブレーキタッチ自体はやや硬めではあるのですが、まだまだ踏み込んだ際に逃げる感じがあり、もっとカチッとした感触が欲しいところでした
そこで、今回自作してみることにしました
DIY作業
どう取りまわすかの検討
まずは取り付け位置の確認です
基本的にマスターシリンダーが車体前方に動こうとするのを抑えるパーツなので、マスターシリンダーの鳥取家面の対面につける必要があります
さらに基本的には動くことのないボディーパーツに固定する必要があります
そういった目線でZ33のマスターシリンダーボックスを見てみると、Z33型でマスターシリンダーストッパーがない理由がわかります



マスターシリンダーボックス内にボルトがほぼないのです
マスターシリンダーの対面にあるのは赤丸部分のクラッチフルードリザーバーを固定しているボルト2本のみです
その他は奥の方にアッパーアームの固定ボルトがありますが、スクエアナットで固定されており共締めは難しいです
こうなると固定位置がないので市販品が出ないわけです
パーツ作成
とはいえ、クラッチフルードリザーバー固定用の2本のボルトは見つけたのでそれを活かしてマスターシリンダーストッパーを作っていきます
適当に段ボールで型を取り、ホームセンターで売っている3mm厚のアルミ板を使って
作っていきます
アルミの切断については前回アルミフロアマットを作成した際に経験したので、それを活かしていきます



というわけで切り出してみました
ジグソーを使い切りだして、バイスで挟んで曲げていきます
後は現車合わせで角度を調整すればこんな形になります
これでクラッチフルードリザーバー固定用のボルトで固定して、ブレーキマスターシリンダーの正面にアルミの板が来るようになります



ストッパー部分は市販の棚の足を調整する部材を使いました
本体、ストッパーともにガレージに転がっていた塗料で塗装して化粧させていきます
これで部品の作成は完了しました
取り付け
パーツが出来上がったので取り付けしていきます
基本的な構造としては赤丸部分のボルトに共締めして固定、青丸部分はボディーに密着することで圧を受け止める構造にしました
ポリシーとして、ボディーフレームには穴を開けたくないので、既存の穴がないが故の苦肉の策です


取り付けしてみると、予定していたストッパーでは大きすぎて入れられなかったので、丸頭ボルトで代用しています
マスターシリンダーがやや右上がりに傾斜して付けられているので、ストッパートノあたり面が悪かったので、余ったアルミ板を丸めてスペーサーとして使いました
これで何とか形になった感じです
後はしばらく使ってみて考えてみたいと思います